学芸大学附属世田谷小学校を受験予定の方へ!学校の特徴・倍率など基本情報を徹底解説

学芸大学附属世田谷小学校を受験予定の方へ!学校の特徴や、倍率など受験する前に知っておきたい基本情報を徹底解説 小学校紹介・受験情報
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学芸大学附属世田谷小学校は明治9年に開校された、歴史の深い学校です。教育目標に「相互啓発的な生き方」を掲げ、他者と関わりあい成長しあって学びを得る教育に力を入れています。学校の特徴や受験情報、受かる子にするための対策方法を解説していきましょう。

学芸大学附属世田谷小学校の風土・特徴は??

教員養成が目的である「東京学芸大学教育学部」附属の小学校であるのが、学芸大学附属世田谷小学校です。教育理念や教育方針、特徴などを見ていきましょう。

学芸大学附属世田谷小学校の教育理念・教育方針

学芸大学附属世田谷小学校は「一人一人の児童が、その個性を伸ばして最高の自己実現を期し、民主社会の進展に寄与する有意な国民となるよう指導する」を、教育目標として掲げる学校です。

 

上記の教育目標を達成するため、一人ひとりがのびのびと活動し、自らが学ぶ意欲や態度・能力をもてること。そして学校を好きになり、自律的・実践的な態度を育てられるよう「総合学習活動領域」「教科学習活動領域」「生活実践活動領域」という教育内容にわけ、活動します。

学芸大学附属世田谷小学校の特徴

教員を養成するために実験の場となる学校として、大学の研究理論を小学校の指導内容に組み込み活動するという特徴があります。その中でも1学期は「まとまり」・2学期は「見つめる」・3学期は「まとめ」として年間計画を編成し、よりよい授業とともに生活実践活動を充実させることで、調和のとれた教育が魅力です。

 

2022年度からは新しい教育体制として「Home・Laboratory・Class」を掲げています。150年近い歴史から考えられるよいところと、時代や児童に適したスタイルのバランスを取りつつも、変化・進歩を続ける教育スタイルが、大きな特徴といえるでしょう。

 

学芸大学附属世田谷小学校の学費

学年教材費(年額)40,000円

施設設備費 40,000円

入学時手続き納付金 合計135,000円

物品費 約10,000円

1年次の納入金総額 (学級費、給食費及び上記の入学時納付金を含む) 約260,000円

 

学芸大学附属世田谷小学校の入試情報

学芸大学附属世田谷小学校の入試情報を、確認していきましょう。

学芸大学附属世田谷小学校を受けるのは、例年どんな受験者?

例年、学芸大学附属世田谷小学校では、学区内の幅広い層の子どもが受験します。

 

国立学校であり、通学可能な学区が決まっており、制服などはなく、通常の私立学校と比べて手の届きやすい雰囲気や倍率であるためだと考えられます。

 

その中でも「東京学芸大学附属世田谷中学校に内部進学させたい」と考える家庭や、自主性を重んじる教育方針を掲げていることから「小学校から自分の力で未来を切り開いて欲しい」と考える家庭からの支持も厚い学校です。

 

試験に一次抽選はなく、はじめから子どもの能力で結果がわかれるという実力主義な部分もあります。入念な対策のうえで試験に臨む家庭も少なくありません。

学芸大学附属世田谷小学校の倍率

昨年2022年度の倍率は、公式ホームページで公表されていません。2021年度以前の情報も、現在では正式な倍率を確認できるものは見つかりませんでした。

 

当サイトで独自調査[1] [2] をおこなったところ、直近のデータは以下になっています。

 

【2021年度入学試験結果】

  男子 女子 合計
志願者数 650名 583名 1,233名
発育調査合格者 110名 101名 211名
最終抽選後合格者数 53名 52名 105名
最終倍率 12.2倍 11.2倍 11.7倍

 

以上をもとに、最終倍率は例年およそ11倍ほどであると推測されます。しかしながら最終倍率は、試験通過者の中から抽選で入学資格を得た人数です。純粋に発育調査だけの倍率はおよそ6倍となっています。

学芸大学附属世田谷小学校の試験内容

「試験の流れは「発育調査→最終抽選→入学候補者決定」です。国立小学校受験で多くみられる発育調査前の一次抽選はありません。

 

試験は、例年以下5つの内容が実施されます。

 

  • ペーパーテスト
  • 行動観察
  • 巧緻性作業
  • 口頭試問
  • 体操

 

試験時間は、約1時間です。過去または例年実施されている試験内容の一部を抜粋して記載します。

ペーパーテスト ・例年、A4サイズの裏表プリント1枚(縦向き)

・図形構成、話の記憶、運筆の3項目がある

・過去に常識問題や、かずの問題もあり

・学校側が用意した「赤サインペン」を使用する

行動観察 ・例年5人ひと組でのゲームをおこなっている

・コロナの影響により、2021年度入試では話し合い・相談がない15人一斉活動へと変更あり

巧緻性作業 ・画用紙を使うなどした作業をおこなう

・「先生と同じように画用紙を折ってしまう」という指示などがある

口頭試問 ・「朝ごはん」などを問われる、かんたんな質問に答える

・「人の気持ち」などの道徳的問題に答える

・「指で図形をなぞる」などもある

体操 ・先生の行動を一度みて、同じ体操をする

・先生を見ながら、動きを模倣する

・例年試験を受けるグループにより、試験内容が異なる

 

保護者へのアンケートも実施されます。例年テーマにそって数行で記入するスタイルでした。しかしながら2020年度は、8問中1問のみ文章の記述、残る7問は「選択式のアンケート」に変更となっています。今後も上記の回答スタイルが続く可能性があるでしょう。

 

最終抽選は発育調査の合格者を対象に、男女それぞれ決まった場所・時間でおこないます。入学候補者の全員がくじ引きに参加をし、くじ引き会場には保護者だけでなく受験生本人も一緒に入れます。

学芸大学附属世田谷小学校の受験情報

受験スケジュール・募集人数・試験会場を紹介いたします。

学芸大学附属世田谷小学校の受験スケジュール

令和5年度の新1年生募集については、2022年7月時点で以下スケジュールにて公表されています。

 

  • 公示:2022年9月初旬
  • 学校説明会(動画配信予定):9月16日(金)~9月25日(日)
  • 募集要項の販売:9月16日(金)~9月29日(木)※土日・祝日をのぞく
  • 出願期 間:未公表
  • 入学調査日程:11月30日(水)〜12月3日(土)

 

詳細は、下記を参照してください。

 

【詳細】

公示 公示場所:学校の正門前に公示
学校説明会 動画配信予定

※視聴の申し込み要不要については、執筆時の2022年7月現在では公表されていません。

募集要項の販売 配布時間:9:00〜12:00 / 13:00〜16:00

頒布金額:1部2,000円

配布場所:学芸大学附属世田谷小学校

学芸大学附属世田谷小学校の募集人数

募集人数は、毎年105名です。

 

例年、男女比は応募人数により振り分けられます。応募人数の多いほうが53名、もう一方が52名です。

 

毎年男子の応募者数が多いため、男子53名・女子52名という割合の年がほとんどとなっています。

学芸大学附属世田谷小学校の試験会場

試験会場は、学芸大学附属世田谷小学校です。

 

【住所】〒158-0081 東京都世田谷区深沢4-10-1

 

電車の駅から距離があるため、以下7駅から学校の近くのバス停までバスが出ています。

 

  • 渋谷
  • 恵比寿
  • 目黒
  • 自由が丘
  • 等々力
  • 駒澤大学
  • 用賀

 

各駅からの所要時間や到着するバス停が異なるため、注意が必要です。

 

参考:学芸大学附属世田谷小学校 交通機関

学芸大学附属世田谷小学校へ合格するために

合格する子どもの特徴や、おすすめの受験対策・準備について解説していきます。

学芸大学附属世田谷小学校に受かる子どもの特徴

学芸大学附属世田谷小学校は、子どもが自ら学ぶ意欲・態度と能力を育てることを総合学習活動のねらいとして掲げる学校です。また、仲間との活動や体験から得られる学びを大切に考えています。

 

基本行動としては落ち着いて話をきき理解し、自らの力で行動する能力は必須です。また指示の内容が守れているか・相互啓発の観点からまわりと協力して取り組む姿勢が見られるかも、受かる子どもの特徴として重要な基本行動であると考えましょう。

 

さらに、例年の試験内容は出題傾向が変化することが少なく、試験で選考される内容の狙いは変わらないものと考えられます。過去の試験内容から、以下で解説する具体的な受験対策を怠らないように準備を進めてください。

学芸大学附属世田谷小学校のおすすめの受験対策や準備

過去の出題傾向から、以下の受験対策・準備などがおすすめです。

 

  • 赤のサインペンに慣れておく
  • 図形をみて同じ形に並べ替える
  • 絵本を最後まで聞いて内容についての質問に答える
  • マークなどのなぞり・模写の練習する
  • 靴を脱いで整え正座する
  • 同じ姿勢で落ち着いていられるようにする
  • A4用紙(画用紙)の角をそろえて折る
  • ブロックで指示された状態を作る
  • 手遊びを模倣して体を動かす

 

過去の出題傾向から「同じ動きができる・言われた姿勢で我慢できる・質問に対して目を見て答えられる・人の気持ちを汲み取り考えられる」などについての練習は必須でしょう。

 

また一般の小学校のような普通教育をおこなう一方で、教員養成が目的である東京学芸大学教育学部の附属小学校として「教育理論の実験的研究ならびにその実証」をおこなっています。そのため教育に関する研究図書を複数冊出版しています。(参考:本校の研究図書

 

この研究図書は、どのようなテーマを掲げ教育研究してきているか、子どもとの関わりにどのような考えを持っているかの理解が深まりやすいものとなっています。学校の教育方針などをより詳細に理解するには、研究図書やほか在籍教師の著書を読むこともおすすめです。

 

運任せとなる一次抽選がないため、子どもの能力を確実にみてもらえる環境があります。落ち着いて取り組めるように練習を重ねましょう。

 

自主性を育み、仲間との関わりあいから成長ができる

学芸大学附属世田谷小学校は、教員養成を目的とした東京学芸大学教育学部の付属小学校です。教育への研究のため、自主性・仲間との協力などの主軸をもったうえで時代にあった教育が受けられます。

 

行事・委員会・クラブ活動なども生徒が主体で活動するため、個性を大切にしつつも他者との共存を学び、時代を生き抜く力が身に付く学校です。

 

基本的な学校理念を考慮しつつ、自分から楽しんで行動ができるよう試験対策を進めていきましょう。

 

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