小学校受験のメリット!親御さん必見の準備・対策方法まで徹底解説

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高校受験や大学受験とは異なって、小学校受験では子供に受験生という意識はありません。そのため保護者が率先して志望校などを決め、それに合わせて受験対策を進めなければなりません。この記事では、小学校受験に関する基礎知識と、具体的な受験準備の進め方について解説します。

小学校受験のおすすめ

現代の社会では、幼児期からの教育が子供たちの将来を左右するともいわれています。子供の能力を高めるための選択肢としては、小学校を自発的に選ぶことにより、一般よりもレベルの高い教育を受けるという方法があります。

受験により入学できる小学校では、特別なカリキュラムや個性的なプログラムなど、通常の小学校とは違った教育が受けられます。子供たちの意識も自然に高まるため、同時に能力アップの可能性も高まるでしょう。

また、受験で入学する小学校の場合、エスカレーター方式で中学校~高校へと進学できるというメリットもあります。保護者にも子供にとっても長期的な目標を立てやすく、受験の負担を強いられることなく、じっくりと学力を高めることも可能です。

どのタイミングで小学校受験対策を始めるのか

中学受験や高校受験と比較すると、小学校受験の段階ではまだ子供は幼稚園児であり、自律的な学習はほとんど無理だといえます。受験の時期から逆算して、できる限り早めに受験準備をスタートする必要があるでしょう。

一般的には幼稚園の年長からでは遅いといわれており、大部分が年中の秋以前にはスタートを切ります。この時期は多くの国立・私立小学校の受験が行われることから、その1年前のタイミングをきっかけに、受験準備を始めるケースが多いようです。

小学校受験は子供と保護者がチームとして取り組む必要があり、チームプレーが軌道に乗るまでには、ある程度の準備期間が必要です。さらに受験で出題される問題に慣れるためにも、やはり最短でも1年以上前から対策をスタートさせるべきでしょう。

成長段階をみながら始めると、思わぬ落とし穴が

自主的に学習計画を立てられる幼稚園児はまずいません。小学校受験は保護者が先導しながら進めることになります。子供が集中して本を読んだり、クイズに興味を持ったりするなど、勉強につながる兆しがみえたら、準備に入ったほうがよいかもしれません。

幼児期の子供は親からみると、いつまで経っても幼く感じられるものです。子供の成長段階を見極めてから受験の準備を始めようとすると、重要なタイミングを見逃す可能性があります。小さな変化でもチャンスと感じたら、早めに受験対策をスタートしましょう。

特に人気のある小学校や難関校の場合、準備期間は1年では短すぎると考えるべきです。こうした小学校を目標にするときには、2年から3年の準備期間を設ける必要があるでしょう。

小学校受験スケジュール

小学校の受験日程は、大学や高校受験のように年明けではなく、入学年の前年秋から冬にかけて実施されるのが一般的です。ただし地域によって日程に違いがあるので、早めに確認しておくとよいでしょう。ここから、国立と私立とに分けて、大まかな受験の流れと日程について紹介します。

国立小学校受験スケジュール

国立の小学校は人気が高く受験者数が非常に多いため、第1次検定から第3次検定まで、3段階で入学者を決める学校が多いようです。まず9~10月に願書の出願期間が設けられ、抽選による第1次検定が行われます。

次の第2次検定がいわゆる入試にあたり、関東圏では11~12月に行われますが、関西圏はやや時期が遅くなり、年明けの1月に実施する学校もあるようです。

第2次検定の合格者が決定すると、ここからさらに抽選による第3次検定が行われ、最終的な入学者が確定します。もちろん学校によっては入試のテストに合格した時点で、入学が確定するケースもあります。入学者の確定は関東圏が11~12月で、関西圏は翌年1月が一般的です。

入試のシーズンに先立って、9月のはじめ頃からは学校説明会が開かれます。このときに願書を配布する学校もあり、事前に申し込みが必要な場合もあるので、スケジュール管理をしっかりと行う必要があるでしょう。

もう1つ気になる倍率ですが、人気の国立小学校では志願者数が4,000人に迫り、倍率は30倍以上に達する学校もあります。近年は大学受験でもなかなか目にすることのない「狭き門」です。

私立小学校受験スケジュール

一方の私立小学校では、関東圏では全般的に10~11月に入試が行われます。東京都では11月が、最も入試の多い月です。関西圏では国立小学校の場合とは反対に、関東よりも早い時期の8~9月に入試が行われることが多いようです。

私立小学校の特徴としては、願書の受付期間が非常に長く、学校によっては入試の日が複数設定されている場合もあります。また定員割れすると、2次募集から3次募集にまで進むこともあり、大学受験と同様に国立の滑り止めとしての役割も果たします。

私立小学校の倍率は、中には60倍という超人気校もありますが、それは特殊な事例で、通常は人気校でも10倍前後です。国立と比較して倍率も幅広く、定員を大幅に超えた合格者を出す学校も珍しくはありません。

小学校受験の試験でよくある内容は?

小学校受験ではいくつかの試験科目を組み合わせることが多いため、志望校の科目を把握したうえで対策を進める必要があります。ここでは多くの学校で行われる、3つの試験科目について解説します。

ペーパー試験

ここで出題されるのは、もちろん国語や算数のような教科としてのテストではありません。主に言語の能力、記憶力、イメージする力、数に関する力、そして知識や常識に関する習熟度が試されます。

数量に関する問題や図形に関する問題などは、テキストなどを用いて受験対策を進めることができます。しかし知識や常識を問われる問題では、ふだんから多くのことに興味を持ち、自然や季節などの身近な話題について家族内でとり上げることも大切です。

他にもクイズのような推理力を問われる問題など、学校ごとに特徴のある問題が出題されることも考えておきましょう。事前に多くの情報を集めておくことも、合格のために欠かせない対策の1つです。

図工試験

図工試験は主にグループ遊びなどを通して行われ、ゲームやパズルなどで遊ぶ様子から、子供たちのコミュニケーション能力、協調性から性格までが行動観察としてチェックされます。

今後の教育指導方針の変更にともない、このタイプの試験を重視する学校が増える可能性があります。ふだんの遊びの中にも、受験準備につながる要素があるということです。

面接試験

面接の形式は学校によってさまざまです。保護者と子供が同席するパターンや、面接官と子供が1対1の場合、そしてグループ面接などです。面接は子供の能力を確かめるよりも、社会性、コミュニケーション能力、性格などを大まかにみる場になるでしょう。

重要なのは、面接官の問いかけに対して、適切な答えが返せることです。面接は家でも練習することができるので、いろいろなパターンの質問に慣れておくことが大切です。特に保護者も同席するパターンでは、事前に家族で打ち合わせをしておくと安心かもしれません。

チームワークで進める小学校受験

受験生が自律的に学習を進められる大学受験などとは異なり、小学校受験は保護者の協力なしには成功しません。子供と保護者が1つのチームとなり、チームプレーを演じることが合格を勝ち取るカギです。

もう1つ重要な点は、受験を決めたらなるべく早く準備をスタートすることです。合格までの道のりは長いかもしれませんが、家族が一丸となって子供の可能性を広げてあげましょう。

参考資料

「2021年はどうなる?2020年度小学校受験の変化と傾向は」Chiik!

「私立小学校入試日程カレンダー」お受験じょうほう

「国立小学校入試日程」お受験インデックス

「小学校受験・首都圏私立小学校合格難易度ランキング」はじめてのお受験

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